相続財産の分け方

相続財産の分け方は時と場合によって難しいです。

 

たとえば、不動産が主な財産で残りは多少の現金・・・という家の場合。

ある方の相続人が長男と長女の2人だけだったとします。

 

その方は同居している長男に不動産全てをあげます・・・という内容の遺言書でした。

しかし、長女にも「遺留分」という最低限の取り分があります。

それを請求された場合には、長男は財産を分けなくてはいけません。

ですが、不動産は切って分けるわけにはいきません。

困ってしまいますよね。

遺留分は長女が主張しなければ1年で時効になりますが、主張してきた場合はとてもリスキーです。

 

そこで、たとえば・・・

生命保険金の受取人を長女名義にしておき、生命保険金が長女に渡るようにしておいたとします。

長男は不動産、長女は保険金。めでたしめでたし・・・で終わりそうです。

しかし、「生命保険金」は「相続財産」ではないのです。

「生命保険金」は「みなし相続財産」として相続税を計算するときには、

相続財産の一種として扱われるのですが、遺留分にあてることができません。

 

つまり、長女は生命保険金をもらっておきながら、

さらに長男に対し遺留分を請求することができることになってしまいます。

 

兄弟仲が良かったり、経済的な困窮がなければこれで一件落着・・・という家も多いでしょう。

しかし、兄弟仲が良くなかったり、長女側があくまで法律上きっちりという考えの場合は、

長男側にとってはとても困った事態になってしまいます。

 

この場合は、長男を生命保険金の受取人にしておき、遺留分を請求された時のための費用に、

あてられるようにしておくのが良いと言えますが、長男が全てを独占してしまうリスクもありますので、

注意が必要です。

 

このように、相続の計画は時によっては難しいのです・・・。