資金計画の心得③

返せるならどんどん返す? 繰上げ返済は本当にいいことなのか?

長い人生を送っていくには、できるだけたくさんのお金を蓄えて、安定した生活を送りたいものです。

といっても、何十年もの住宅ローンを払いながら、一方ではまとまった貯金があり、

なおかつ毎月多額の積立貯金を続けていくのは不合理だと感じる人が多いと思います。

 

なぜでしょうか?

それは、預貯金の金利よりも、借りている借金の金利の方が絶対に高いからです。

高い金利を払いながら、安い金利をあてにして貯金することは、お金は増えていくものの、

マイナス金利で貯金を続けているようなものですから。

 

長い人生ではいろんなことがあります。

仕事上で独立を果たすことができ、収入が増える。

相続をしてまとまったお金が入る。

宝くじが当たった。などです。

こんなときには、贅沢をせずに従来の生活レベルに抑えたまま、一刻も早く借金を返済すべきです。

 

また、安定的に収入を得る見通しが立ち、十分な蓄えが出来たのであれば、

借金を先に返してしまうべきですが、ただ一点注意するケースがあります。

それは、こんなケースです。

家計のやりくりの努力で、貯金の全額が1000万円になりました。

ローンの残債が、1500万円まだありましたので、全額繰上げ返済しました、。

その後とんでもないことが起こります。

ご主人が亡くなられたのです。

ローンの残債500万円は、団体信用生命保険により帳消しになりました。

しかし、手元にはお金が一銭もなく、小さな子供を抱えた奥様は、

働きに行くこともできず、非常に困られたのです。

1000万円の返済を500万円に抑えていれば、手元に500万円残り、

当座は、これで生活できたのですか・・・

 

もちろん、貯金が一定額貯まった段階で、繰上げ返済する方法は、非常に賢い方法です。

ただし、その時は手元に残る現金の残高を意識して、不測の事態の一時金を確保すること、

これを忘れないで下さい。

念のため、もう一度言います。

「一時金の確保を意識しながら、繰上げ返済をする」

これが資産価値の上がらない時代の、借金返済方法の原則です。