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よい不動産屋の選び方 ~不動産購入の基礎知識~

2019年06月17日

皆さんこんにちは、五十嵐です。

 

土地選びには、信頼できるパートナーが必要です。

なぜなら『土地』自体は、誰から購入しても

全く同じモノだからです。

(金銭的には多少の差があるでしょうが・・・・・)

 

大手から購入したら素晴らしい土地で、

地元の不動産やから購入したら

見劣りするというモノではありません。

逆に言えば、大手だから地盤がしっかり

しているわけでも、土壌汚染のない安全な

土地というわけでもないのです。

 

土地探しから家づくりをスタートする人は、

ほとんどの方が不動産売買が初めての経験

ではないでしょうか?

25年ほど前より、一般消費者の家づくりの

サポートをし始めて、不動産取引の実態や

裏の部分を知ることとなりました。

 

結論として、中古住宅の購入でも

建築条件付きの土地購入でも、

消費者の代理人として信頼できる

パートナーを付けた方がいいのです。

よい不動産屋、信頼できる住宅建物取引士です。

 

なぜか・・・・?

 

それは消費者の無知をいいことに、

リスクを告知しない不動産屋や

不当な利益を得ている不動産屋が世の中には

たくさんいるということが分かってきたからです。

すでに住宅を建てた人でも気づいていない人が

ほとんどかも知れません。

しかし、信頼できる代理人を立てて

交渉することで、精神的負担だけでなく

建設途中の余計な出費も抑えられるのです。

 

 

◎セット販売?

 

不動産の広告や住宅情報誌などを見ていると、

土地と建物セットで〇〇〇万円というのを

よく見かけます。

「建売住宅」かと思えば、「自由設計」で

参考プランと書いてあります。

建物も含めた総金額と間取り、

支払い例もあるため消費者にとっても

イメージしやすく、現場に見に行ってみたくなります。

 

しかし、このような広告は要注意です。

不動産広告には広告の開始時期の制限や、

不当表示の禁止などがあり、

宅建業法に違反している広告が氾濫しています。

 

また、このような広告を出しているということは、

実は売れ残っている土地の可能性が

高いということです。

手頃でいい土地は、広告に出る前に買い手がつきます。

住宅会社の営業マンも不動産屋から情報を得て、

自分の見込み客に優先的にいい土地を

紹介しているのです。

 

たくさんのプロが水面下で土地探しをしています。

広告をする前に、まずはそのような人たちに

情報を送ります。

この階段で買い手がつけば、

電話代だけで仲介手数料が入ります。

わざわざ、間取りプランをつくり

オリコミ広告をする必要はないのです。

 

セットプランの広告を打つには、

 

1.外部の設計事務所にプランをお願いし、

2.広告会社にチラシのデザインを依頼して、

3.印刷会社に紙代と印刷代を支払って、

4.新聞折り込みやポスティングをする。

 

そうです。かなりのコストが掛かるのは間違いありません。

そして、それなりの時間経過も必要です。

その間に買い手がつけば、

全く無駄なコストになるリスクがあるのです。

 

ということは、広告を打つ以前の相当期間販売努力をして、

それでも広告を打たなければ売れないだろうと

「確信」をして、チラシを折り込んだことになります。

しかも、広告費が十分回収できる利益を

見込んで金額の設定をしています。

 

もし、あなたがこのような広告を見て

「これなら、自分でも返済できそうだ!」

と思ったそのチラシの資金計画の中には、

十分な利益を引いた「原価」でできる住宅が

組み込まれているのです。

 

価格を表示するからには、手頃な価格でなければ

反響はありません。

建物価格から坪単価を計算して、

50万円台のその住宅がいい素材を使い、

腕のある職人が建ててくれると予想できますか・・・?

 

不動産の違反広告について、一般消費者が見破るのは困難でしょう。

 

だから、自分の味方になってくれる代理人を探しましょう。

広告の不備を見つけ、実際の取引の内容を

確認し、相手と交渉できる人です。

これは、とても一般消費者が

自分でできることではないのです。

 

上記の例のように不動産売買は、

まず「広告なし」からのスタートです。

広告を打っている物件は、

売れ残っている物件と考えていいでしょう。

住宅情報誌に喝載料を払っている物件も

例外ではありません。

 

このような物件は、長引くほど販売価格を

下げなければ売れ残ります。

だから代理人を立てて値段交渉をする余地があります。

値段だけでなく、宅地として適切な土地かどうかも

調べてもらえるでしょう。

 

売主の代理人である不動産仲介業者であっても、

仲介手数料は発生します。

不動産価格の3%+6万円、2000万円の土地で、

66万円(+消費税)です。

あくまで『売主の代理人』であって、

買う側に都合の悪いことは隠しているかもしれません。

それでも、買う側からも仲介手数料をいただくのです。

 

同じ手数料を払うのであれば、『買主の代理人』として

仲介業者を立てて動いてもらった方がいいと思いませんか?

 

 

◎よい代理人の探し方

 

不動産業界はとても不透明な業界です。

実態の分からない業者も数多く存在します。

それは建築業界の比ではありません。

モノづくりをする人間は、

まだ良心や自負心が残っています。

不動産は極端に言えば「情報をお金に替える」だけなのです。

 

そんな中で、信頼できるパートナーを探すのは

容易ではありません。

よい設計者を探すのと同じくらい、

その存在がわかりません。

これまでの不動産屋の信頼性は、

宅建業の許可番号と言われていました。

免許証番号の()内にある数字の大きさです。

この数が多いほど業歴が長いので、

「地元での信頼がある証し」だとされていました。

 

しかし、長く続けていることが信頼できるとは限りません。

むしろ土地神話やバブルを経験していることが

アダになることさえあります。

では、どのような基準で選べばよいのか・・・・

 

私はFP資格を持った宅建士を、代理人としてお勧めします。

FPとは「ファイナンシャル・プランナー」ですね。

2つの資格を持ち合わせている人であれば、

絞り込むことができます。

少なくとも不動産業界でFPの勉強をする人は、

意識の高い人です。

土地のことだけでなく資金や相続、

保険についても勉強しています。

 

地域のFP協会に問い合わせし、

宅建業を行っている会員を紹介してもらうのもよいでしょう。

数名の代理人候補を選んだら、

先の不動産広告をいくつか見てもらいます。

日頃から、不動産広告はチェックし集めておきましょう。

広告の不満などを丁寧に説明し、

注意点を教えてくれれば合格です。

 

各都道府県庁に宅建業者の名簿閲覧ができますから、

念のため経営者の経歴や会社の概要を

そっと確認しておきましょう。

長年、大手不動産会社に勤め、会社や業界の体質が

イヤになって独立した人たちもたくさんいます。

多くは固定費の負担も少なく、小さな組織で活動しています。

 

仲介手数料の3%+6万円というのも、

法律で定めた『上限』です。

買主側からの相談であれば営業経費もかからず、

2%で代理人業務を引き受けてくれるかも知れません。

土地代の1%といってもバカにならない金額です。

でも、土地代金の交渉をしてもらい、

成果があった場合はその分、

謝礼をしっかりしてあげて下さいね。

 

 

 

土地探しに苦労される方は多いですね。

自分たちの希望にかなう土地はなかなか見つかりません。

あったとしても、手の届かない価格や

建築条件がついていたり、建売用地だったり・・・。

立地条件がよく、周辺相場よりも安ければ

買い手はすぐつきます。

多くは建売業者やハウスメーカーなどのプロです。

 

注文住宅用地として土地だけの販売をしても、

現金化するのに時間が掛かり、広告費負担などもあるため、

市街地で一般消費者が「お買い得物件」を

見つけるのは困難を極めます。

私の相談者で、とてもいい条件の土地を見つけた方は、

奥さんが毎日のように周辺地域を自転車で回り、

空き地などがあれば不動産屋さんに調べてもらっていました。

いい土地探しにはそれくらいの努力と根気が必要です。

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