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今、どうして住宅ローン金利が低いのか?

2015年07月14日

市場最低と言われている住宅ローン金利。

この機会に住宅をお考えの方も多いのではないでしょうか?

 

ご存知の方も多いでしょうが、住宅ローンを組む上で最も重要なのは「金利」です。

例えば2,500万円の住宅ローンで金利が1%上がると、

35年間で返済する金額が約450万円増えます。

 

実は、頭金をどれだけ貯めるのか? ということよりも、

「いかに金利を低く借りられるか」ということの方がずっと大きな問題なのです。

ということは、金利が低い今がお買い得。

ということになるのですが、こういう話をすると、

「もう少し待った方がもっと金利が下がるんじゃないの?」

と考える方もいるのではないでしょうか?

 

もちろん、金利がこの先どうなるか?

誰にも予測できることではありません。

もう少し待った方が得することもあるかもしれません。

しかし、そんな分からない将来を闇雲に想像していては何も始まりません。

重要なことは、「どうして今、金利が低いのか?」ということなのです。

 

現状住宅ローン金利が低いことには大きく2つの要因があります。

1つは、「長期金利の低下」です。

住宅ローンは主に長期金利の動向に影響を受けます。

長期金利というのは、ご存知の通り10年物国債の金利。

要するに国の借金の金利です。

この10年物国債の金利が低下しているのが、住宅ローン金利が低下する一番大きな要因なのです。

 

では、どうしてこの10年国債の金利が低下しているのでしょうか?

実は、この国債金利の低下は、日銀によってつくられている現象なのです。

詳しい説明をしてもややこしくなるのですが、簡単に言えば、

日銀があえて政策的金利を下げているのです。

しかも最初から「ずっと出来る政策ではありません」と宣言をして始めているものなので、

いつか終了します。

 

この日銀の政策で、試算で1%弱10年物国債の金利は下がっていると考えられていますから、

この政策が始まってからのこの2年間は、日銀のお陰で1%弱金利が低くなっているのです。

言い方を変えると、この政策が終了すれば1%弱金利が上がることも考えられます。

この政策があとどれだけ続くかは分かりません。

日銀は「2%物価が上昇するまでは」と宣言していますが、

本当に2%物価が上昇するまで出来るのだろうか?

という議論も出てきているようです。

 

もう一つの要因は、住宅ローン金利の優遇幅の拡大です。

皆さんが借りる住宅ローン金利は、実は店頭表示金利から優遇金利を差し引いたものだと

いうことをご存知ない方が意外と多いようです。

金融機関は、お客様確保のためにお得感を出さなくてはいけません。

そのお得感を演出するために、優遇金利という仕掛けを作っているのです。

 

私たちが借りる住宅ローンの金利を適用金利といいます。

この金利は、店頭表示金利から優遇金利を差し引いて出てきた数字です。

問題は、この優遇金利です。

たとえば、三菱東京UFJ銀行の場合では、2010年8月から2011年10月までの約1年間で、

1%も優遇幅が拡大されました。

この原因は、フラット35の金利優遇制度が始まったことを引金に、

消費増税の駆け込み需要を取り込もうと銀行が金利引下げ合戦を行ったからです。

 

その結果、すでに銀行は、住宅ローンでは赤字だと言われています。

消費増税が終われば、ローンを借りる人も減りますから、

銀行も力を入れて住宅ローンを借りる人を取り込もうともしないでしょう。

そうすれば、この優遇幅を戻すかもしれません。

 

今は大きくこの2つの余韻が重なって出来ている低金利です。

問題は、この低金利がいつまで続くかですが、それを予測することは出来ません。

ただ、これ以上の金利の低下はそれほど期待出来ないかもしれません。

 

是非これから住宅購入をご検討される方は、10年で完済出来る資金計画を組んだ場合、

いくらまでの住宅ローンなら可能なのかという計画を立てられることをオススメします!

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